日本への移住

外国人が日本で看護師になる方法|資格・ビザ・日本語要件

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日本の医療現場では外国人看護師の活躍が広がっています。母国で看護師資格を持つ方が日本で働くためには、いくつかのステップを踏む必要があります。本記事では、その方法と要件を詳しく解説します。

外国人看護師の日本での就労ルート

外国人が日本で看護師として働くには、主に3つのルートがあります。EPA(経済連携協定)による看護師候補者制度、日本の看護学校を卒業するルート、外国の看護資格を日本で認定してもらうルートです。

いずれのルートでも、最終的には日本の看護師国家試験に合格する必要があります。試験は日本語で出題されるため、高い日本語能力が求められます。

EPA(経済連携協定)による看護師候補者制度

EPAは、インドネシア、フィリピン、ベトナムの3カ国と日本との間で締結された協定に基づく制度です。候補者は日本の病院で働きながら、看護師国家試験の合格を目指します。

応募条件は、母国で看護師資格を持ち、一定の実務経験があることです。日本入国前に日本語研修を受け、入国後も研修を継続しながら病院で就労します。滞在期間は最長4年で、その間に国家試験に合格する必要があります。

合格すれば、在留資格「特定活動」から「医療」に変更でき、継続して日本で働くことができます。

外国の看護資格を日本で認定する方法

EPA以外の国の看護師や、EPA制度を利用しない場合は、厚生労働大臣による認定を受ける必要があります。認定審査では、母国での教育内容が日本の基準を満たしているかが審査されます。

認定されれば、日本の看護師国家試験を受験できます。認定されない場合でも、不足している科目を日本の看護学校で履修することで受験資格を得られる場合があります。

申請には、母国の看護師免許証、成績証明書、カリキュラムの詳細などの書類が必要です。書類は日本語訳を添付する必要があります。

必要な日本語能力レベル

看護師として働くには、患者とのコミュニケーション、カルテの記載、チーム内での報告など、高度な日本語能力が必要です。一般的に、JLPT(日本語能力試験)N2以上、できればN1レベルが求められます。

国家試験は全て日本語で出題され、医療専門用語も多く含まれます。試験対策と並行して、医療日本語の学習も重要です。

EPA候補者には、試験時間の延長や漢字へのふりがな付与などの配慮措置がありますが、それでも高い日本語力は必須です。

ビザの種類と取得条件

看護師として日本で働くためのビザは、状況によって異なります。EPA候補者は「特定活動」の在留資格で入国し、国家試験合格後に「医療」に変更します。

日本の看護学校に留学する場合は「留学」ビザで入国し、卒業・資格取得後に「医療」に変更します。既に日本の看護師資格を持つ外国人が就労する場合は、直接「医療」ビザを申請できます。

「医療」ビザは更新可能で、条件を満たせば永住権申請への道も開けます。

国家試験受験の特例措置

EPA候補者には、国家試験において特例措置が設けられています。試験時間が通常の1.3倍に延長されること、全ての漢字にふりがなが付くこと、疾病名に英語が併記されることなどです。

これらの配慮により、日本語のハンディキャップが軽減されますが、専門知識の習得は日本人受験者と同様に求められます。

就職活動の進め方

国家試験合格後の就職活動は、日本人看護師と同様の流れです。病院の採用試験を受け、面接を経て内定を得ます。外国人看護師を積極的に採用している病院も増えています。

就職先を探す際は、外国人スタッフへのサポート体制、日本語研修の有無、多文化への理解度なども確認しましょう。同じ国出身の先輩がいる職場は、生活面でのサポートも期待できます。

EPA候補者は、研修先の病院にそのまま就職するケースが多いですが、合格後は他の病院への転職も可能です。